影時計

影時計
影時計

影時計

2013.10

影の方向でなんとなく現在時刻がわかるウェブサイト

概要

影時計はスクリーンを触ると、指の影の方向でなんとなく現在時刻がわかるウェブサイトです。

試したこと

  • 影のようなデジタルコンテンツ

ARやプロジェクションマッピングなど、現実の風景にデジタルコンテンツを合成する場合、もっとも違和感が少なくなるコンテンツはなんだろうと考えていた時に、影じゃなかろうかと考えました。

そして、この後、いくつか影のようなデジタルコンテンツを制作することになるのですが、その走りとなった作品です。

レイテンシやクオリティに難があり、本物の影と見間違えることはないのですが、コンセプトとしては気に入っています。

考えたこと

  • 機能としての時計

制作時に己の部屋を見渡した際、部屋に時計がないことに気がつきました。

というか、家中見渡しても時計はありませんでした。

携帯電話や給湯器など、時計機能がついたものに囲まれて過ごしていたので、時刻は把握できるのですが、世の中から装置としての時計がどんどん減ってきてることに気づきました。

一方で、ありとあらゆるものに時計機能が付随しています。電子レンジとか、炊飯器やら、エアコンのリモコンやら。

結果として装置としての時計は追いやられてしまったんだなと感じました。本体は消滅し、機能だけが残っている。そんな存在は時計以外にもあるんだと思います。例えば通貨とか。決済機能を持ったものが増えるにつれ、通貨の流通量は減っています。そして、時計はそのような存在の代表格なんじゃないかと考えました。

そうなってくると、いっそ身の回りのもの全てに時計機能を付与したら面白いんじゃないかと考え、手始めに、マウスカーソルに時計機能を付けてみようと。そう思いながら実装したのが本作品です。

なぜマウスカーソルなのかは自分でもわかりません。

マウスカーソルにロングシャドウを落とすことで現在時刻を表しています。 影を2本落とすと違和感があったので、短針しかないのですが、例えば10時30分であれば、10.5時と表現しています。 また、スマホで見たときはディスプレイに置いた指に影を落としているので、是非とも画面を触ってみてください。

作ったもの